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つれづれ

忘れられない思い出 Ⅵ

東京も今日は雪
人間の脳はつくづくうまく出来ていると思う。
悪い思い出ばかりではとうに生きて行けないと思うし、事実、嫌な事はどんどん忘れてしまう。
私と言う人間がノー天気に出来ている所為かも知れないが。

今、雪を見ていてある日の茶道の稽古を思い出す。
私の稽古日は金曜日の夜。この時間は師匠のお家と比較的近い処にお住まいの女性と一駅離れた処の大学生のお嬢さんと弟さん等(何人か入門して何人か辞めていった)が通っていた。師匠は一度に五人までと決められていました。五人以上は別の曜日や時間帯にされていました。
私の会社の本社経理の女性も誘って通うようになった。本社と師匠のお家とは電車を三回乗換えで約一時間かかっていたようだ。彼女のお家はやはり電車を二回乗り換えて、そこからバスに乗ると聞いていた。一時間以上はかかるらしい。
彼女は会社で和服に着替えて稽古に来ていた。

師匠の稽古場には時計が無く、いつも二回は点前をさせて頂いたので、私は凡そ6時頃から稽古をつけて頂き、他の方の稽古も見せて頂いたりして、気が付くと夜11時と言う日もあった。
やはり2月だったと思う。普通に稽古をしていて雪が降ってきた。この日は確か10時頃に終わったと思う。外を見てきた師匠が「凄い雪よ」と言われた。
玄関を出ると革靴がもぐる程積もっていた。
師匠は彼女に泊まって行く事を勧めたり、着替える事を勧められたが、このままで(和服に草履)帰ると頑張っていた。
駅まで行くのに途中までは一緒ですが、この日は駅まで送って行った。
裾や草履、勿論足袋はびしょぬれでかなり寒かったんだろうと思う。

後日の話で、電車が止まって動くまで一時間待ち。その後乗り換えの電車も遅れて、バスは動いてなかったらしい。長着を尻はしょい、歩いて家まで帰ったと言う。午前をかなり回っていたとの話です。

雪が降ると彼女は今どうしているだろうと師匠とこの話をよくしたものでした。
by higashinuma | 2011-02-11 17:17 | 茶道 | Comments(0)

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