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つれづれ

月見

今日は仲秋の名月。今年は旧暦八月十五日と満月が重なった日となったとか。
月見_b0197486_21401434.jpg

我が家から見える月です。
下の道路の進行方向は羽田空港方面です。右手に東京タワーが見えるはずなのですが、震災後消灯しているようです。←我が家から見える方向にビルが建って上の方しか見えなくなったのでした。
スカイツリーはもっと右手、写真枠より外れていますが、昼しか見えないです。左の枠外には横浜ランドマークが見えています。

月見と言うと映画「宋家の三姉妹」のワンシーンで、この日に確か蒋介石の家で卵入りの大きな月餅を作り、一家で山に行って食べる処です。
中国では中秋節は大事な家族団欒の日だそうで、家族が揃って月餅を食べる習慣が今もあるようです。それに一カ月前位から月餅を送る習慣もあり、かなりの量の月餅を戴くそうで、家の者が沢山持って来ました。
中国でこの習慣に課税すると言う事で揉めていますが、それは月餅に添付して送る豪華な品物の事らしい。日本のお中元より凄いみたいです。
私は月餅は栗餡や蓮の実餡が好きで、これは広東式なんだそうです。
台湾の方に戴いた月餅に半熟より固めの卵が入っていたので、びっくりした事がありますが、先に書いたように月に見立てたのか普通に卵が入るみたいです。
横浜中華街でも売っていますが、これは間違っても買わない。

日本では団子と仲秋では里芋を供えて戴きます。
それに茶席では兎の形に作った上用饅頭や練切の小芋等が主菓子になります。
実は今回、実家のある空港のANA売店でこの兎の上用饅頭を買う目的もありました。
帰りに探しましたが無くて、店員に聞いた処、お菓子屋が辞めたとの事でした。
前記事に載せていますのでめくってみて下さい。とても美味しかったものです。
餡が「だだちゃ豆」だったのも意外性があり面白かったです。
十六夜が稽古日なので、買えずに残念な事でした。

名月になんで薄を供えるのでしょう?秋の七草のひとつであれば、そうかなとも思うのですが。
ある冊子のグラビアを見て、月と薄がとてもマッチングしているので感動を覚えました。
月明りに薄の穂が輝いているのです。
先週、多摩川土手の薄は刈り取られて(草刈り)いるか、穂が出ているのは無かった。
今回の実家では穂の出た薄が見事で、とても欲しかった。

初めて家で月見の茶事をしたのは、はるか昔の事でした。
懐石部分は点心で、月を見立てたのはやはり卵。ですが、卵の黄身を味噌漬にしたものです。
生卵の黄身を一晩味噌に漬けると、半透明な琥珀色になりとても綺麗です。
胡瓜の鈴虫にそうめんを揚げて髭とし、薄は昆布。
煮物椀も焼き物、その他忘れたけれどこれだけはしっかりと覚えている。

今頃は嵯峨野大覚寺での月見がたけなわであろう。
因みに、茶入の蓋裏には金箔を貼りますが、一種類だけは銀箔が貼ってある。
この大覚寺広沢の池よりとられた銘「広沢」の茶入です。
広沢の池にくりだす竜頭船に載っての管弦とお茶を戴く。
いつかはと夢を抱いている。
by higashinuma | 2011-09-12 21:14 | 所感 | Comments(0)

茶道をとおして日々の流れをつづる

by higashinuma