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つれづれ

4月14日土曜日。このところ毎週土曜日は雨の稽古日となっています。
幸いにも稽古場は駅から歩いてもそんなに遠く無いし、バスも一停留所。タクシーもある。

今日は花散らしの雨。茶室に座り窓から大木の桜を眺めていると、つくづく平安だなぁと感じる。
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雨の日は軸を持って行くのが躊躇われ、教室常什を掛ける。
「平常心是道」なかなか難しい禅語。時々ズシンとくる。このような境地になりたいものです。
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生徒と一緒に花を考える。
椿はピンクの綺麗なものと白を用意した。生徒は白と山吹を手にした。
これは八重の山吹で、一重のは殆ど咲き切って、前日に取ると散ってしまうため、未だ蕾が残るこの枝にした。白山吹は実が付くが山吹は実をつけない。

江戸城の基礎を築いた大田道灌の話をした事でした。
・・道灌が鷹狩の途中、急な雨に会い貧相な家に雨具を借りに入ったが、娘が山吹の枝を差し出したとの事で、配下の者にその話をしたところ
「七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞかなしき」という後拾遺集に醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれた歌があります。その娘は蓑ひとつなき貧しさを山吹に例えたのではないでしょうかと言上した。恥じた道灌は歌の勉強をしたとの事です。

生徒はこの話を知らなかったようで、おりしもの雨の稽古日で意外な話が出来ました。

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先週に続いて隅炉の稽古です。
研究会で、向切濃茶点前に客で出場する生徒の稽古です。坊ちゃまには濃茶点前をお願いしました。
研究会会場も広間を向切(炉は向切に切ってあるが広間)としているため、客の入りや研究会と言う見学者が居るため定座に座る事が出来るかは当日にならないと分からない。
とりあえず、足の運びがスムーズな六畳の間取りで業躰にお願いしてみる事としよう。
足運びは勿論、茶碗の拭き方から拝見まで納得ゆくまで稽古した事でした。
立膝から立ち上がる迄に足が開く癖があるようなので、前に出す足を後ろ足に重ねるように立つと広がらない事も指導。研究熱心な生徒です。当日までに練習して来る事でしょう。

お菓子は「柏餅」もう柏餅ですか?と言われたが四月も中旬ですし、今月稽古は残す一回で次は五月二週目からなので、桜餅同様に柏餅も食べられなかった事になりかねない。
それだけお茶は季節を敏感に取り入れてゆくものです。新歴と旧暦が季節の巡りと合わない事もありその差は(新歴から旧暦の間は)取り合わせは同じで良いとも聞きますが・・・。

桜は八重咲きに変わって行く季節です。
by higashinuma | 2012-04-15 08:27 | 茶道 | Comments(0)

茶道をとおして日々の流れをつづる

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