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つれづれ

作家

11月24日 土曜日 曇り空で寒い。雨の予報だけれど降ってはいない様子。
金曜日に浅田次郎著「蒼穹の昴」と「中原の虹」文庫本4冊完読。完読、ここでは読み終わった意味。
NHKのテレビドラマ「蒼穹の昴」は最近に無く面白かった。そんな話をしたら生徒の一人が本を貸してくれた。実は浅田次郎はJL国際便の機内雑誌に読み切り連載して、そんなに面白いとは思わなかったし、「鉄道員」も受賞時に買っていたが読んでいないような気がする。それだけ印象が薄い作家だった。

「蒼穹の昴」と「中原の虹」は清朝末期から新政府の誕生前の動乱の時代を描いたドラマで、実在の人物と空想の人物が入れ混じって構成されている。この中では中国の三大悪女とされる西太后が女性で有りながら政治を司るを得なかった状況と苦悩が描かれている。また、新政府の誕生まで日本人がどのように係りあったかという事も。

今年の茶道稽古にきている留学生のうち、二人は所謂、満州の出身。今はかの国で満州は死語。清朝は満州人によって漢族を支配した事に始まる。その経緯と日本人に因るロシア追放と満鉄による鉄道施設等々壮大なスケールで読み応えがある。

文中に時々中国語が出てきて、簡単な会話は分かるけれど、言い回しの違う会話はメモをとった。カタカナでルビは振ってあるが、ピンインで習っているためアレっと思う処もあり、辞書をひいて正確な発音を書きこんだり、文を読む以外にも楽しめた。

読み終えて、次は何をと思ったのは、藤沢周平。買い置きの文庫本を読み始めた。
江戸の取り物と人情を描いたものですが、未だ浅田次郎より抜け出せない。
藤沢周平もNHKのテレビドラマ「蝉しぐれ」で感動を起こし、ずっと読み続けていた。
それはそれで感動した事でしたが、その時に戻れないで居る。

今、期待しているのは高田郁著「藍」。単行本は12月発売とあり、途中までを読んだ。文体はさらっとしているが、関寛斎の生涯を描いた重い内容だ。

曽野綾子のエッセーは今のところ二冊の本で毎月読んで居る。一冊は裏千家の茶道雑誌「淡交」に寄稿のもの。一冊は幻冬舎の本。クリスチャンとして永く寄与した作家の文は滲みる。毎月楽しみにしている。
これらエッセーとはまるで内容が違うが、昔、週刊誌に連載していた頃、アフリカ?で大蛇を食べた話が印象深い。

時間はあるようで、一日の短い事。
年をとる毎に怠け、先述べ、妥協が増えていくような気がする。
それはそれで私は良い事だと思うが、見えない処に埃が綿になっているのを発見した時には、掃除を頑張ろうとか意識しても、明日やろうと寝転んでは本を読んで居る。

あと一冊この生徒が中国人の作家で面白いからと貸してくれた単行本がある。
これは、正月に旅行先で読もうと思っている。
by higashinuma | 2012-11-24 08:52 | 読書 | Comments(0)

茶道をとおして日々の流れをつづる

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