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つれづれ

猪の子餅

27年11月11日 水曜日 晴れ予報ですが漸く雲がほどけてきた感じです。 20.8℃

先週は炉開きでしたが、お祝い行事もあって、炉開き定番主菓子の「猪の子餅」は今週の稽古で使った。
留学生や新人の生徒は猪の子餅は初めて見る、味わう。で何だと思った?何に見える?の質問に「ネズミ」の答えがあったりして大笑い。
では、なんで猪の子餅を戴く?の質問には・・・あれれ・・・貴女は何度目かの猪の子餅でしょう。

一つには愛宕山は火伏の神で猪がお使い。稲荷山の狐みたいなものでしょうか(稲荷山は狐がご神体ですが)それで、炉に火を入れるため火の始末に粗相が無いように炉開きでは猪の子餅を戴きます。
因みにお茶壺は宇治の茶師が茶を詰めて愛宕山に預け、必要に応じてお茶壺道中で大名家に運んでいたようです。今みたいに冷蔵庫などの無い時代です。
一つには猪は子だくさんで育つから子孫の繁栄を願って天皇さんが五穀を混ぜた猪の子餅を搗きます。その日が猪の日で、搗いた餅は玄猪包みと言う包み方で臣下に下げられる。それに習ってこの日に猪の子餅を戴きます。
炉開きは茶人の正月とも言われ、おめでたい席になりますが、一年の無事を祈って小豆の物、お汁粉、善哉等を主菓子にする事もあります。社中でも一度だけ善哉を出した事がある。

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軸は達磨大師の画賛で東福寺塔頭同聚院の文浄和尚染筆
花は「丸葉空木の照葉、野菊、小菊」を萩の耳付き花入れに
本当は小菊だけにしたかったが、野菊を入れた辺りが寂しいので・・・月曜日も降りそうだったので花を採るのも手抜きでした。小菊をもう少し大きく切れば良かった。

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実は濃茶を入れた缶の蓋が開けられず、全員薄茶点前にしようかと言って。
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でも、猪の子餅だしなぁ・・・・薄茶の鵬雲斎好みの茶で濃茶を練りました。
客八人、3人5人の重ね茶碗で👈下のボーダーシャツの生徒が濃茶でした。
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二つくらいはぺろりとゆきそうな美味しさ
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半年ぶりの炉点前でも何とか覚えているものです。
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初めての炉の点前・・歩くことから難しい・・・この繰り返しです。

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漸く缶の蓋を開けてもらい、濃茶4人分・・美味しく戴きました。

お休み多く夜稽古は一人。それに写真を撮るのを忘れた方ごめんなさい。
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干菓子は京都菱屋の手焼きあられと秋の和三盆
あられは口当たりがよく何枚でも食べられそう・・・福井のお菓子屋だと思ったら京都でした。
和三盆と相性抜群。来週もこの取り合わせにします。

今日の棗は鵬雲斎好み山里棗。大棗です。甲に鹿、蓋裏に紅葉の蒔絵。
茶杓ご銘は「時雨」「山装う」「落ち葉」等々
「落ち葉」なら「吹き寄せ」とか他に「龍田姫」の銘も良いでしょう。春は「佐保姫」龍田川の紅葉と佐保山の桜からこのようにも言われます。
by higashinuma | 2015-11-11 08:32 | 茶道 | Comments(0)

茶道をとおして日々の流れをつづる

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