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つれづれ

朝茶事

八月に朝茶事をする事になった。
七月末に表千家、裏千家各3日間、道具屋の主催で一日6人迄の朝茶事企画があり、社中の者数人が申し込んだが、社中の者に問い合わせしていて返事を待っている間に満席となり、キャンセルとなった。
店主に「あと一日やらない?」等と気さくに声掛けしたら「良いですよ」との返事で、場所の空いている八月の土曜日にお願いする事になった。
亭主は道具屋主人。社中は客。改めて希望者を募ったら7人になった。

私の社中で茶事経験者は二人。一人はこの道具屋の朝茶事と夜話。一人は別の主催の夜話。
従って、基本の正午茶事は未だ誰も未経験。
普段の稽古では茶事の中の一部分なので、何とか茶事体験をと望むのですが、そこまでは・・・と言うような処が見え隠れする。

今回のように客で参加するのは初心者にとって、とても良い体験だと思う。
社中だけであれば、亭主の邪魔にならない程度に席中で客の作法が指導出来る。

この朝茶事は9時席入り。生徒の中でお母さんから、そんなに遅くですかと言われたとの話を聞いた。確かに!この頃は朝露も降りる季節。「露の干ぬ間に」終わると言う原則があり、今では通勤に間に合うように終わるとも分かりやすく言う。
しかし、実際にはどうであろう?

別の主催の席入り6時半の案内もあった。
我が家からでも電車で30分の処。
私は始発に乗れば何とかなりそうだが、生徒にとっては遠方の人ばかり。平日でもあり誰にも言わなかった。で、昨日、はがきが届いた。主催3日間の内、一日は席入り10時にするという。この時代には無理なのだろう。やむなくそうすると書いてあった。
費用からしても先の茶事より5千円安いが、ホテルに泊まってとなると結構な額になる。

話は変わり、私は暁の茶事に行った事がある。2月に朝4時の席入り。当然、ホテルに泊まっての事だったが、折からの大雪の後で雪が残る張りつめた未明の空気、蝋燭の灯りで食事を戴いている内に障子が曙に染まり、小鳥が目覚め、鳥影が障子に映る・・・この感動は忘れがたい。生涯の宝物と言っても過言では無い。茶人は一生に一度は暁の茶事をしたいと言う事が良く分かった。

今の時代に合わせて、朝茶事と言っても、着物は現地で着替、冷房のあるビルの中、料亭の出張料理。せめて前礼、後礼は書きたいものです。最初はペン書きでも。
by higashinuma | 2012-06-15 09:12 | 茶道 | Comments(0)

茶道をとおして日々の流れをつづる

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