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つれづれ

修練ノート

茶道の稽古は裏千家に限ってみると、入門小習い過程で30科目以上(立礼、逆勝手、大炉等含む)×炉と風炉、続いて小習い過程(既定の科目)は16科目×炉と風炉。その後、四ケ伝、欄外、奥秘、別伝、欄外以外の茶箱、七事式、花月。他に台目席、向切炉、隅炉。それから道具に依って扱いの違う点前等々数えきれない程の科目がある。

各教室で師匠が修練ノートを作られて居られる様子。違わず私も付けています。
その扱いはと言うと、師匠が管理して生徒が今日習った科目を書き込む方式が多いようです。
私は稽古時代初めから日にちと軸、花、お菓子、点前項目と道具、及び点前で注意された事をノートに付けてきました。
今も、軸、花、お菓子、誰がどの点前をしたか書き込んでいて、それを見ながら生徒其々の修練ノートにつけています。
時にノートに付けるのを忘れる事があり、これはブログに書いていて大変助かります。
ブログを公開しているため、一応、入門時に写真掲載の許可を得ていますが、嫌だと思う生徒も居られるやも知れません。しかし、前述のように大変役立つし、これに依って姿勢が見違えるように綺麗になられた生徒も居られるので、改めてお許し願いたい。
私も年を取って写真に映るのが嫌な(気に入った写真ならともかく)事もあります。(笑)
で、私の判断ですが、変なものは載せていないつもりです。

さて、先程の修練ノートに戻り、この生徒は未だこの科目は終わっていないとか、次はこれを指導しようとか見ていますが、その日に依って「さて、何をしようか?」と言う事もありますので、積極的に今日は何をしたいとか希望があれば言って欲しいです。殆どの方が小習い16ケ条は許状が出ていますので。内容は入門時に家元から戴いた冊子に載っています。ただし、炉の点前を風炉の時に言われても困りますが。

私は稽古時代、殆どの科目を札に書いた籤札のようなものを作り、それを引いて稽古の科目を決めました。勿論、四ケ伝以上や季節の点前は札の色別にして、師匠の許可を得ての事です。それでも小習いだけでも16科目あり、師匠はそれに即座対応しておられたので、それは凄い事だと今になって感心しています。
たかだか4科目の荘物でも微妙に点前が違うのですから。例えば細かい事で、茶碗荘では茶入を取り出す時に茶碗に手を添えますが、他の茶入、茶杓荘ではそうはしません。

次に進むと言う事はとても判断が難しいです。
師匠は私の先輩を飛び越えて、茶名を申請しましょうと言って下さいました。とても嬉しかったですが、先輩からどうぞと申し上げたところ、出来ないのにやるわけにはいかないとも言われました。

今、回りには茶名を持っているのに?と言う方が何人か居られます。
この前、他の先生とこのような話をしながら裏話を聞かされました。ここに書く事は出来ませんが、そういう事も有ると言う事を承知していて欲しい。

茶道は一生ものなので、これで終わりと言う事は無いですし、許状(次にこの稽古を許可します)と言う事で茶名を戴いたから全て出来ると言う事は無いとも言えます。
でも、少なくとも茶名を戴いたらそれなりに出来る方が良いのではないかと私は思います。

先日の筆記試験のように、これを知っていたから何なの?と言うより、例えば朝茶事で体験したように待合の掛物は「千住博のウォーターホール」千住博の名前を知っているだけで感動が違うでしょうし、絵を見て、あぁこれは千住博だと分かればもっと感動すると思います。
修練とはそういう事だと思うのです。
by higashinuma | 2012-08-11 10:19 | 茶道 | Comments(0)

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