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つれづれ

夜咄の茶事

27年3月1日 日曜日 曇りから雨

昨日は知人の処で夜咄の茶事があった。
こちらは茶道を生業としているので、勿論会費制で、参加申し込みする。随分昔から勉強会等にお邪魔していますが、生業を感じた事は一度も無かった。
今回は良い機会なので社中の者6人で伺った。
こう言う時に写真は如何なものかと思うけれど、それをアップして反省やらを書きたいと思う。

遠方の方の為に午後7時には終わりたいと3時に席入りでした。
寄付きには豪華な雛段が飾られていた。
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梅見の茶事の趣向です。
定家卿の歌で「大空は梅の匂いに霞みつつ曇りも果てぬ春の夜の月」と読めます。
御亭主のご説明で新古今和歌集の歌との事でした。
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汲みだしは甘酒。生姜が美味しさをひきたて温まります。
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火鉢は伊万里焼。中の竹は煙草盆を出さない代わりの灰吹き竹の意味のようです。
写真で気がつきましたが、裾の乱れは直しましょう!
そして露地へ。
腰掛待合でハプニング・・・正客を頼んで居て、正客が円座を並べてうっかり自分が正客の席に座ってしまった。頼まれた生徒は唖然!
ですよね。それなりに勉強はされていますが、夜咄の本読んで来るように言ってあったのですから。
この時間は未だ明るいので、手燭の交換はなし。あっ・・・・そこは席守石がありますよ!ちょっと遅かった。
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枝垂れの白梅は流れに少し散りかかって、紅梅が今日初めて開いたそうです。
何日か続けて茶事をなさり、晴れたのは今日が初めてと言われていた。
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其々挨拶を交わし、前茶、初炭、懐石、主菓子と移ります。この辺りは写真自粛。
初炭は盆香合でした。村上堆朱の梅型盆に利休好みの梅の白粉解。認得斎の花押です。
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芦屋釜でかなり大きい。松と竹の地紋に松ぼっくりの摘み、鐶付は竹節。
道庫を使われているので、水屋と息が合って点前運びが見事でした。
懐石は案内があったように牡蠣雑炊。最初に向付と煮物椀が出されて一献から始まりました。椀は旬の蛤と若芽、菜の花等五種盛りで「梅椀」と言う説明がありました。
牡蠣雑炊は釜を一旦出汁を入れた鍋に替えて、大炉で雑炊を作ります。この間にも焼物、強肴等があるので雑炊の出来るまでも時間の余る事は無く、美味しいご馳走と預け徳利で一座を楽しみました。
主菓子は雪餅ですが梅餡で美味しく戴きました。・・・私の教室では白餡で作って貰っている。今度、この季節に梅餡で頼もうかと思った事でした。

後入りは手燭の交換です。雁行と言って客が連なって行きますが、四客がどうした事か間を開けて居ます。
客が六人なので、足元が暗いからと四客にも手燭を用意されたのです。これは特例なので、一応連なって行くのが習いと言うものです。

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初座の鵬雲斎大宗匠の軸に替って石菖が置いてあり、梅一枝と、三つ鳥居。ははあ天満宮でしょうかと言えるまでは未だ修練が必要です。
濃茶も薄茶もお取り寄せの美味しいお茶でした。
干菓子は紅梅と折れ松葉。紅梅が咲いたので重なりましたとは亭主。
湯が滾っているので止め炭も遠慮申し上げたのですが、ついで下さりご挨拶で席を立ちます。
露地に出て、あれ一人足りない?トイレに行ったのでした。ご亭主が挨拶に出られるのに(イライライラ)
茶事は初めてでは無いのに(イライライラ)

駅まで車で送って下さり、時計を見たらもう8時・・・・未だ未だ修行の足りない事を痛感した事でした。
ご亭主が気配り上手なので、皆自分の立場を忘れているようです。←次客の私が一番出しゃばりと言われそうです。
食事をゆっくりする人や連客は最小限の会話をする事。最後のお礼の挨拶は座布団のままでは失礼でしょう。それらはお茶事の以前の事ですね。
気働き=臨機応変の所作。夜咄の茶事はこれに尽きるかも知れない。
by higashinuma | 2015-03-01 14:59 | 茶道 | Comments(0)

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