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つれづれ

お盆

30年8月13日 月曜日 晴れ 27.1℃ 蒸し暑い

今日は御精霊をお迎えする日です。田舎にいる頃この日は、墓の掃除に行き、早朝から餅を搗いていました。仏壇に干菓子で作られた西瓜、桃、ホウズキ等の下げ菓子を飾るのは私の担当。仏壇の前には机を置いて、胡瓜の馬、茄子の牛を飾る。仏壇横の鴨居には仏教に関した掛軸、蓮の花弁に載った観音様の絵等数本を掛けて、搗きたての餅を蓮の葉に載せた物、茄子と胡瓜の刻んだ水物をやはり蓮の葉に載せ、餡餅と菜の載ったお膳二組等を供えるのでした。大きな花瓶二個を倉から出して禊萩、菊等花を供える。西瓜やメロンなども供えていました。
やがて朝ごはんで仏壇や神棚にお参り(毎日の事だけれど)し、朝から餡餅を戴くのでした。甘い物が嫌いでは無かったので私はとろりとした漉し餡を掛けた餅は美味しかった。偶々、或る年に師匠と稽古仲間の一人で生家に行った時はこの日だったので、一緒に朝ご飯で戴いたけれど、ずっと後までの語り草でした。普段の生活で朝から餡餅食べる事は無いですからね。その内に檀家寺の和尚さんが経を上げに来られる。昼は何を戴いたか覚えていない。昼寝をして三時頃に、次兄夫婦が来られて、そろそろ墓参りと言う訳です。墓地はお寺とは関係ない場所で集落の共同墓地になり、三々五々近隣の人がお墓参りに来る。此の時は懐かしい人に会ったりする。水、線香、蝋燭、花、蓮の葉に載せた餅、お菓子などを其々手分けして持って行くのです。その後はお寺にも檀家の小さな仏壇がずらりと並ぶ処にお参りし、方丈に伺って、茶菓子を戴き世間話などをするのでした。夜は何を戴いたとかは記憶にない。東京に出て来て、帰れば甥等も来ていて、宴席となりましたが・・・・
このお盆の休みの間は親戚同士で家に招きあうのでした。今は仕出し屋でお膳まで運んでくれるので、主婦も随分楽だと思いますが、昔は家で手作りしていました。朝から倉を開けて、お膳、皿等を出すところから始まり・・この頃は祖母が仕切っていたので、料理メニュー等は毎年変わりなく作っていたのだと思う。この季節に庄内浜で上がる口細鰈等が美味しい。⇐でも7月8月は禁漁になるようで記憶違いかも知れない。それから「糸瓜へちま」と青紫蘇(大葉)の炒め物も美味しい。東京で是を作ろうと思い、まさか糸瓜とは知らなかったので冬瓜と思い、同じように調理したがあの柔らかさは作れなかった。次兄の奥さんに訊いたところ「あれは糸瓜だよ」と言う。ネットでも糸瓜を食べるのは沖縄とごく一部の地域のようです。東京でも食材として売っているのを見た事が無い。
夜は盆踊りがあったりする。この時期になると海は土用波が立つので海水浴などは行かない。
15日になれば仏壇の飾りもすっかり片づけて送り火を焚く。玄関前から先祖を送り出すのです。この日に特別な行事は無かったような気がする。
記憶はどんどん消し去られていきます。墓参りなどの習慣は残りますが、食べるものなどはその家の主婦の裁量で変わるし、子供たちの好き嫌いも生じて来る。時代の流れだから仕方ない。それでも、昔こんな食べ物があったよなんて伝えて行けたらと思う。

我が家飯から
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ローストビーフ・・一人前・・私は山葵醤油で
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茄子揚げ煮・・昔から食べているこういうのも美味しい
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冷汁・・今回は茗荷と竹輪、胡瓜、昆布





by higashinuma | 2018-08-13 09:27 | 所感 | Comments(0)

茶道をとおして日々の流れをつづる

by higashinuma