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つれづれ

茶事 2

30年10月1日 月曜日 晴れ 25.5℃

昨夜の台風24号の関東通過は久しぶりに怖い感じだった。茶事に出かける前にバルコニーの鉢植等は家に取り込んでいた。外のテーブルと椅子は畳んで寝かせて置いた。
疲れていたし10時就寝は常の事。本を読んで眠りに落ちた。12時頃に健太の異常な音に起きる。風の音に怯えているのだ。起きて抱っこしてやろうとしてもサークルから出てこない。いつもなら自分から出て来て、捕まえる隙に脱走してリビングを走り回ったりするのに。頭を撫でてやって落ち着いたので、横になると又怖いと言ったような鳴き声。仕方なく又、起きてなでなでし、電気を点けておいたが、離れると再び始まる。真夏の散歩の時みたいに舌を出してハフハフ言ってる。キリが無いし甘えさせても仕方ないので無視する。すると床を掻いたり、柵をガタガタ揺すっていた。これがまた酷い音を出す。こちらもじっと我慢。私もいつか眠りに落ちる。吐いているような音もするが只管無視。朝、サークルの中に吐いてあった。若は怖くて吐いたの?と言うが、これは昨夜遊んでいる時にカーペットに潜って裏面を齧っていたのだ。大きな塊は取り上げたが、小さなものは飲み込んでしまった。多分それだと思う。朝から元気で、散歩に行ったが、朝飯は抜きにする。

台風に依る被害と言えば、中に取り込んだ鉢が窓を開けた時にカーテンに煽られて転がり、掃除する羽目に。外の被害は取り込んでいない朝顔の蔓は悲惨な姿に。やはりテーブル類は片づけておいて良かったと思った。
朝の富士山
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多摩川の様子。水位はそれほどでもないが急流になっている。

さて、昨日の茶事を私の日記として書こうと思う。
台風情報に出来るだけ早く席入りをしたいのでと洋服でどうぞの連絡があった。11時席入り予定なのに20分も早く始めたら、厨房の方はどうするのだろうと心配。茶会などでは早く始めたりするので、勘違いしているのだろうか。若と私は着替えもあり、亭主は店が始まる10時集合でしたので、それよりも10分位早く着いた。二人は既に到着してロビーで待っていた。店にとっては迷惑だろうなぁと思うが、気の入れ方がひしひしと伝わる。少し早く店の方も入れてくれた。ここの係りの方は殆どが着物に着替えるので早いと迷惑なのは分かっている。
着替えて水屋に伺い茶を濾すのを手伝う。その前に水屋係りの方(店の方)は殆ど準備を整えていた。こういう処に努める人は相当の実力のある方。言葉も丁寧に選んで話される。やがて席入りの案内がある。え!客3人女子は全員洋服。私はここで着替えたから何とも言えないが、朝は小雨で台風が予報されている時間よりはずっと早く帰られるのに。もう一人男子は遅れるらしい。寄付きで白湯を戴く。落ち着く。
寄付軸「重陽九月菊新し」大亀老師筆
場所を移動9階受付から八階に降りる。腰掛待合で待つ。煙草盆の火入れもきちんと整えてある。亭主が手桶を持って迎え付けに見える。桶の扱い違う!ちょっとだけ声をかける。蹲には手桶石があるのに・・蹲の水で回りに水をかけ最後に手桶の水を蹲に入れるが分かってない。筧があれば手桶は不要。手桶を持って迎えようとしている。「置いて来るんだよ」まぁ、「間違えていたらどうする?」と最初から聞いてあった「お稽古で」と言われていたが、し~んとした厳かな雰囲気は壊れてしまうが・・
席入り。お詰めは前回、円座の扱いを教えたけれど大丈夫かな・・本席に毛氈が敷いてある。床に進む時は毛氈の上はなるだけ歩かない方が良い。この席は表千家の残月の写しなので、表千家なりに毛氈を敷いてあるのだろうか?寒い時期は敷いたりするけれど・・・
床は「寿」現東大寺狭川別当のお父様の染筆との事でした。
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茶入荘のようです。
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蹲の使い方違います。腰を落とさないと蹲(つくばう)になりません。それに口を漱いでこの高さから落とされたら汚らしい。
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口を付けた後で写真忘れた・・向付は鯛昆布〆に菊をあしらってある・・「菊新しですね」と言ったけれど何人分かった事か・・お酒は菊政宗との事
一文字のご飯はいつ食べても美味しい。汁は結び揚げに小豆。向付の器は開扇で風情がありますが、聞いたけれど忘れたのか答えが無かった。懐石の器はその料理に合わせているので器の作家の名前を聞いて置く事。
ご飯お代わりと汁替え。
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煮物椀の松蒔絵もおめでたい。鱧豆腐と冬菇、豆苗、柚子・・美味しかった。
焼物は鰆幽庵焼き、強肴は小茄子茶筅と隠元、鶏団子の炊き合わせ。・・食べてから写真忘れた。
ご飯お代わりと汁替え・・三杯目の汁は遠慮する習わし
箸洗いは松の実。美味しい汁でした。
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続いて八寸
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子持ち鮎煮しめと丸十の菊花・・千鳥はしないと言っていたので二種盛りで一献でした。
香の物は柴漬けと沢庵。焦がしの入った湯桶。何と言っても至福の時です。
続いて初炭手前
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手前が終わって灰器を下げている間・・茶事では釜の蓋は閉めたままです。
見事な羽は野鴨。利休油竹炭斗。風呂のこの炭取は炉の炭斗を後の時代に小型に作ったものだそうです。ある業躰は風炉の炭手前は後のものと言われましたが、故事に亭主が勝手に立った時に台子に頭を入れて炭をみて云々がありますね??
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拝見道具を取りに出て風炉の胴拭きと帛紗を裏折で釜の蓋を清め蓋を切る。
香合は伊藤表正の裏千家つぼつぼ蒔絵
主菓子は栗餡の大福でした。縁高で出されたが、縁高の扱いを未だ分かっていない客が居ました。その癖他人に指示している・・どうもこういうのは好かないです(笑)
「お菓子お召し上がりの上、席を改めさせて戴きますので暫時、中立ちをお願いします」
「準備が整いましたらお鳴り物でお知らせ下さい」
「場合によりそのようにさせて戴きます」
やがて銅鑼の音が聞こえる。「蹲って聞く」「えっ銅鑼の音何回鳴った?」客によりまちまち・・私には音の高低も分からなかった。最後の打ち止めが無いように思って迎えがあると思ったが・・・待っても来ない。
師匠を迎える時は打ち止めを打たないで、迎えに出ますよと教えていたが・・・銅鑼の打ち方から教えないと。亭主二人は聞いた事はある筈だが・・・
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花は前の畳に置くんじゃなかった?亭主がこの日の為に買われた花入れは雨で持って来るのを断念したとかで「掛け置き花入れ」と言われた。昨日の雨の中亭主が集めて来た花だそうです。
秋明菊、縞芒、藤袴、吾亦紅、爆ぜ蘭、江戸絞り萩、友禅菊(これは多分違う)。水屋で芒を見せて戴いたが穂が惚けているのでそれは入れない方が良いと言っておいた。
ちょっと脱線
友禅菊
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孔雀草
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紺菊(野紺菊)
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さてどれだ?友禅菊と違うと思ったのは花の大きさ

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茶入荘で後入り
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古帛紗を出す所
美味しい濃茶が練られました。小山園詰「雲鶴」との事でした。大宗匠お好みの「喜雲」と同じかな?
茶碗はご実家から届いた黒楽で祖母の時代からの物とか。水指は萩。茶入は丹波石田陶春の肩衝。仕覆は弥左衛門広東。
綺麗なお点前でした。
一旦、閉めて「続いてお薄を差し上げます」の挨拶で煙草盆、お菓子が運ばれる。若の点前なので正客を交代する。
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久しぶりに若の点前をみる。水屋で棗にお茶を張っていたら「この棗は平棗だよねどのように扱うんだっけ?」「知らない」あれこれやっている。思い出したようでした。
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棗は菊桐蒔絵で輪島塗の伝統工芸士牧野明斎の塗です。茶杓は高桐院義山和尚の「洗心」主茶碗は私が平成元年に茶名を戴いた記念で購入した香雲の四季洗面流しで大宗匠の箱書を戴いています。実に30年ぶりに・・と言うか二回位?大寄茶会で使用しています。平成も今年で終わりなので、良い記念になりました。若が引き継いでくれたらもっと嬉しいのだけれど・・
字客の茶碗は鎌倉八幡宮を描かれた記念の茶碗との事。茶碗の内側に花が描かれていますが、これは何を意味していますか?
「源氏の笹竜胆の家紋ですよ」但し、頼朝がこの家紋を使ったと言う確証は無いそうですが、源氏と言えば笹竜胆の幕等で使用していますね。
三碗目は安南写し・・「季節の物ですね」「いいえ蜻蛉は安南の定番柄で一年中使います」まぁね、其れでも良いけれど。蜻蛉は別名「勝虫と言い兜の印にも使われているおめでたい虫です」
四碗目小菊模様・・薩摩焼と思ったが京都のものだそうです。京薩摩もありますが、かたくなに否定されました(笑)
五碗目は紅葉で乾山風
3~5はこちらでお借りしたとの事です。
干菓子は長久堂の花面(色々の能面です)と末富の薄紅を山中塗の徹さんの独楽盆・・徹さんに戴いて初使いでした。
抹茶は島根中村茶舗の坐忘斎お好み月蔭(げついん)の白。美味しいお茶でした。
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最初と最後は三人で挨拶されました。
「お見送りご無用に」・・・正客ももう少し慣れて貰わないと。
席を出て待っているのにお見送りに出てこない。水屋に声をかける。
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記念写真
お疲れ様でした。駅の時計は3時半でした。11時席入りで正午茶事4時間が殆ど守られていた。

※今日の疑問
1.箸洗いは何のために?・・口の中をサッパリさせて八寸で一献・・そうなんだ。最初は動物性の焼物等を洗い落とすと考えていたが、八寸でも海のものが出ます。
2.「お見送りご無用に」と言いながら何故席を出た後待っているのか・・・名残惜しいからに相違ない?


by higashinuma | 2018-10-01 11:10 | 茶道 | Comments(0)

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